【軌跡】《20周年を迎えたイイダ傘店㊥》「見たことのないものを作りたい」が成長を促す

2025/08/25 12:30 更新有料会員限定NEW!


飯田の手帳から。傘の生地の詳細とともに、合わせる手元の種類も記されている

 河政商事の企画の仕事を手伝いながら、飯田純久は05年に「イイダ傘店」を立ち上げた。傘作家としての活動は、国内産地の職人との協働で磨きがかかった。06年春に初の受注会を開くことになり、傘のパーツを組み合わせるオーダーメイドに活路を見いだした。

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生地の製法を学ぶ

 イイダ傘店として最初に作った傘の一つは、綿棒の連続柄の日傘だ。大胆で緩やかな味のある手捺染の柄は、多摩美術大学の特別授業で染色の実技を学んだ奥田染工場で加工した。当時の社長だった奥田正美は、学生時代から相談に乗り、飯田の傘作りを後押しした一人だ。製版する型屋を紹介され、版を作って持っていけば、5メートルの少量生産にも応じてもらえた。

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