11月の繊維倒産 前年上回る動向続く 零細小売店などが破綻

2025/12/22 17:30 更新NEW!


 信用交換所によると、11月の全国繊維業者の倒産(負債額1000万円以上、整理・内整理含む)は31件で、前月比5件減、前年同月比では13件増となった。負債総額は61億4600万円で、前月比53.1%減、前年同月比74.7%増。負債額62億円の大型倒産が発生した前月との比較で負債総額は減少したものの、件数、額とも前年を上回る動向が続いている。

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 負債額10億円以上の倒産はTM(奈良市)、稲山織物(福井県大野市)の2社、5億~10億円はゼロ、3億~5億円は4件にとどまり、負債額1億円以下の零細小売店の破綻が目立っている。業種別では小売商14、紳士・婦人・子供服・被服製造卸6、ニット製品・洋品雑貨製造卸4、染色整理・特殊加工と織物製造がそれぞれ2、寝具・インテリア製品製造卸と呉服・和装製品製造卸がそれぞれ1だった。原因別では業績ジリ貧28、業況急変2、資金力薄弱1だった。

10月は負債額大幅増

 10月の倒産件数は36件で、前月比4件減、前年同月比では2件増だった。負債総額は131億900万円で、前月比220%増、前年同月比210%増となった。負債額62億6200万円の阪神服装(兵庫県西宮市)の破綻が負債総額を押し上げた。

 負債額10億円以上の倒産は同社と、寝具製造のTS(東京)の2件。5億~10億円は3件。業種別では小売商14、紳士・婦人・子供服・被服製造卸10、寝具・インテリア製品製造卸とニット製品・洋品雑貨製造卸がそれぞれ2、紡績・撚糸と染色整理・特殊加工、織物製造、糸及び原料商、織物卸がそれぞれ1。



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