「アライア」22年夏秋 入念に、巧みなプロモーション

2022/02/16 11:00 更新


 「アライア」はピーター・ミュリエによる2回目のコレクションとなる22年夏秋を、パリ・マレにあるアライアの住まいでもあったメゾン本社で発表した。

 ミュリエは、メゾンのアーカイブからアライアのクリエイションのエッセンスを継承し、巧みに、そして入念に高邁(こうまい)なプロポーションを描いた。最初のシルエットは目元まであるハイネックのボディースーツ。膝からクリノリンのボリュームを描く。このクリノリンは、片足だけのアシンメトリーのシルエットに変化したり、デニムパンツやアクセサリーへとアイテムを広げていく。アライアのミューズでもあるグレタ・ガルボをイメージさせるブルーマリンの大きな襟のオーバーコートは、背中から腰にかけてタックを取り、肩のボリュームを強調。ミュリエの建築的センスが表れる。

 数々のアーティストと協業したアライア。ミュリエは、ピカソがビーナスの美しさをセラミックで表現した「タナグラ」を6シルエットのニットドレスに変え、新しいボディーラインを試みた。これはピカソ財団とのパートナーシップにより実現したもので、今後エクスクルーシブで展開予定という。

アライア
アライア

(パリ=松井孝予通信員)



この記事に関連する記事