イオンモールはアパレルなどのテナント向けの共同配送サービスを拡大し、24年度中に全国をカバーする。テナントにイオンモールが出店先として選ばれるための新たなサービスとして育成する。同サービスは今年2月に近畿、東海エリアで立ち上げた。浪速運送と提携、専門店やメーカーの物流拠点からイオンモールのほか、他社の商業施設に入っているショップに配送する。店舗間や返品の配送にも対応している。
イオンモールが仲介することで数量をまとめて効率化、テナントは配送コストを抑えられるメリットがある。自社で行うよりも1ケース150円安くなる場合もあるという。年間約1万8000ケースの想定で始めたところ、4万ケースを見込める水準となり、エリアも拡大することにした。10月から北海道、東北、関東、甲信越、中国、九州に広げており、北関東や四国、南九州など現在は対応していないところも24年度中にはカバーすることを決めた。
他社の商業施設のほかECの拠点にも配送する、これまでにない取り組みとなっている。物流の24年問題が懸念され、燃料費が高騰するなかで、テナントと危機感を共有した新たなサービスとして打ち出す。