アダストリアは10月11日、フリーマーケットのサービス「ドットシィ」をリリースした。グループ初のリユース事業。まずは自社の従業員が出品者となり、客がお気に入りのスタッフから商品を直接購入できる。公式ウェブストア「ドットエスティ」と会員情報を連携し、〝推し〟のファッションを持続的に楽しめる体験を提案する。
(関麻生衣)
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古着人気やサステイナビリティー(持続可能性)への関心の高まりを受けて始めた。リユースやリサイクルに取り組む消費者が増え、ユーズド市場には多数のフリマサービスがあるが、「情報が多く、自分に合うものが見つからない」「顔の分からない相手との取り引きは不安」との悩みもある。
グループで働く従業員からも、着なくなったり、思い入れがある服をフリマサービスで売りたいが、「他の出品商品に埋もれてなかなか売れない」「価格交渉や個人でのやりとりが不安」といった声もあったという。
そこで、従業員とドットエスティ会員を対象にしたプラットフォームを作った。特徴は①4000人以上のスタッフが自身のスタイリングなどを投稿するコンテンツ「スタッフボード」の情報を連携②過去の人気商品が見つかる可能性もある③着用シーンから商品を探せる④ドットエスティポイントが使える。
①は好みや体形が似ていて、普段の買い物で参考にしているスタッフの商品を購入できるため、スタイリングを組みやすく、サイズの迷いも少ない。「好きな人が買ったものやライフスタイルをまねしたい」ニーズに応える。③は商品のタグでオフィスや女子会など、利用に適したシーンを簡単に検索できる。
将来的には、客も出品者として参加できるサービスを目指す考えだ。