アダストリアのメンズ、レディス、キッズブランド「グローバルワーク」とレディス「レプシィム」は19年春夏、商品カテゴリーを拡充する。得意のカジュアルに加えてオンタイムの服や生活雑貨などライフスタイルに密着した品揃えで、競合の激しいSCで差別化を狙う。グローバルワークは生産体制の見直しや販促強化により、今秋冬は業績も上向いている。
【関連記事】アダストリア・イノベーションラボ 新サービス続々
グローバルワークは店舗の大型化に合わせてカテゴリーを増やしてきたが、19年春夏からは〝365日×360度〟を掲げてさらにシーンを広げる。ファミリーも意識してアウトドア、トラベル、ドライブなどの外出シーンで使う生活雑貨を企画。キャンプ用品やレイングッズもある。仕事で着る服も強化する。カジュアルが主力だったが、実はきれいめでオン、オフ使えるブラウスやパンツがよく売れている。こうしたパンツや重ね着用のインナーなど、ブランドの顔になる商品も育てる。
現在の売上高は約400億円。同社を代表するブランドだが直近は業績が低迷し、改善を進めてきた。閑散期生産で価値ある商品を値頃に販売する仕組みで成長したが、市場変化に対応するため期中やQRの生産を増やしている。両者を柔軟に使い分け、ベーシックに加えてトレンドへの対応力を高める。
9~11月は既存店売上高が前年同期比7%増ペースと成果も出始めた。「良い商品があってもそれが届いておらず、売り方を変えた」。作り込んだ商品に対して重点品番を明確に決め、POP(店頭広告)、EC、SNS、商品のネーミングなど販促を徹底したことが当たった。
期中対応の、ワンピースやリブのレギンス・パンツなどのトレンド商品も売れた。各社が苦戦した11月も、戦略的な販促でニットトップやアウターが好調で、ボトムも下支えした。

レプシィムは、20~40代の女性を広く対象としてきたが直近は苦戦。商品の方向性が定めにくかったとしてリブランディングし、19年春夏からは好調な40代に絞りニーズを深掘りする。従来のカジュアル中心に対し、40代が求める仕事やお出かけのための服、カジュアル服、その両方の合うベーシック服を設定。リラックス感がありつつも今っぽい感度の服が増えた。最適なサイズできれいに着られるようボトム中心に、ECを含めXS~4Lを揃える。客数増へニットトップ1900円など価値ある戦略商品も投入する。キッチン雑貨や食品、ビューティー商品など生活雑貨も強化する。
