つい先週のこと、AYAMEの敏腕セールスエージェント「C53」がイギリスから来日しておりました。
今回は、事前にかなり仕事の予定をつめこんでおいたので、滞在中はあちこち動き回って、人々に会って、めいいっぱい一緒に働いて、良い感じでお互いの脳みそをシェイキングできました。
滞在中に繊研新聞さんから取材もしていただき、その記事は5/23(金)付の繊研新聞(12面)に掲載されております。こんな感じでステキに書いていただいたので、ぜひ読んでみて下さいね。
人物フォーカスの取材って、けっこう気恥ずかしいものではあるのですが、私は好きです。自分の考えている事をまとめて話したり、聞き手の記者さんからさらに引き出してもらえたり、色々な事を思い返すいい機会になるからです。
で、今回、AYAMEの海外ビジネスの事についてインタビューしてもらって、こういう形で二人そろって取材されたのは初めてだったので、C53がAYAMEの事をどう考えているかを改めて聞くことができて、ものすごく興味深かったです。
取材中、話は脱線しまくっていたのですが笑、「無名のブランドを市場に売り込む時、何が重要か?」という質問に対し、C53の返答で印象に残った事を少し書いておこうと思います。
詳しくは、5/23(金)付の繊研新聞をご覧になっていただきたいのですが、これから海外に進出して行きたいという方々に少しでも参考になればと思います。C53は、2009年頃、無名ブランドのAYAMEをイギリスの市場に売り込んでいってくれた人で、上述の質問に対しこう答えていました。
「第一に、プロダクトが本物であること。次に、そのプロダクトを信じてくれる人(エージェントとか)を見つけること。そして、正しいプロダクトを正しい場所(店)に。そうすれば、正しいバイヤーならば必ず分かるはずだから」。
実際は、一にプロダクト、二にもプロダクト、三・四もプロダクトで、結局プロダクト!!!!と言っていました。何の先入観も無く商品自体を見た時に、そのクリエイションが本物であることは必須、との事でした。
そうでなければ、ビジネスが回転し出すまでの期間、信じぬくことができないから、だそうです。湾曲な言い回しをしがちな日本人にとっては、いささかストレートな表現に聞こえるかもしれないのですが、欧米の方々はハッキリしたもんです。
さて、これを受けてAYAMEの私が思う、海外市場開拓のポイントは、このように「プロダクトを信じてくれる人を見つけ、その人を信じること、理解すること」だと思います。日本人のマインドって世界的にみたらけっこう特殊なんですよね。真面目だったり、勤勉だったり、謙遜したり、これ全部日本人のいい部分なのですが、この日本人マインドのまま海外でビジネスしようと思うと、なかなかフィットしないのです。
たとえ語学ができたとしても、カルチャーギャップにぶつかり、それを理解しようとするだけで、ものすごくパワーを消耗します。ストレスになるとも言えます。なので、自分の味方になってくれる、現地マインドの誰かを見つけ、信じて、理解し合う事が近道だと思います。
最後にはこんな事も言っていました。「C53 did find the best friend AYAME!」C53はAYAMEという親友を見つけたのです、と。
今はこんな事を言っている私達ですが、一緒に働いてきた6年間はそんなに平たんな道ではありませんでした。何せ、6年前のワタシは、英語が超ヘタクソでしたからね笑。今も完璧とは言えないけど、まあいいんですよ、そんなもんは。ノリと度胸でどうにでもなりますし。ってな、ぐらいの適当さも、海外ビジネスでは必要だったりもしますしね。
C53が滞在中の面白エピソードもまた次の機会に紹介させていただければと思いまーす。
気鋭の靴下ブランドAyame’の活動記録。現在年2回、東京、パリ、ニューヨーク、ロンドンにてコレクションを発表、Made in Japanの靴下を世界に発信中 あがおか・あや/Ayame’socksデザイナー/桑沢デザイン研究所卒/2007年Ayame’設立