NYで6回目となる3.11の追悼式典が開催、420人が参加

2017/03/06 14:40 更新


 【ニューヨーク=杉本佳子通信員】ニューヨークのファーストチャーチ・オブ・クライスト・サイエンティストで5日、東日本大震災の追悼式典「トゥギャザー・フォー・3.11」が開催され、昨年とほぼ同じ420人が参加した。

 毎年この時期に開催されている式典で、今年で6回目となる。ファッション関係では「ワコールインターナショナル」「ミキハウスアメリカ」「鎌倉シャツニューヨーク」「ファンデーションワールド」「サトミカワキタジュエリー」「10フィートシングル・バイ・ステラダラス」が企業として協賛した。

 主催グループのフェローシップ・フォー・ジャパンは震災後にさまざまな支援活動が発生した中で、団体同士が協力し合えばより大きな日本支援ができるという考えの元、リーダーたちが集まってできたグループで、日本FIT会ニューヨーク支部もその一員となっている。

 福島県浪江町出身でスピーチのために来米した大堀相馬焼・松永窯4代目の松永武士さんは、家業を継ぐ気がまったくなかったものの、震災後に故郷やアイデンティティーに思いを巡らし、カンボジアで起業した会社を譲渡して帰国し、大堀相馬焼の販促・プロデュースをするようになった経緯を語った。

 松永さんが持ち込んだ相馬焼の湯のみとお猪口は、チャリティーグッズ販売コーナーで1330ドル分が早々に完売した。

 

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第6回トゥギャザー・フォー・3.11追悼式典

 

 今年は、昨年の九州での大地震も考慮して、大分県別府市の岡本屋旅館のおかみ、岩瀬伸子さんからの動画メッセージも紹介された。ニューヨークとニュージャージー州の日系小中学生で構成されている合唱団「風の輪少年少女合唱団」は4曲合唱し、1曲は「365歩のマーチ」の熊本バージョンだった。

 チャリティーグッズ販売コーナーでは、福島県の箸「希望のかけはし」、大分県の湯の花、宮城県のいちご型のたわし「編んだもんだら」なども完売し、チャリティーグッズの売り上げは昨年の77%増となった。

 その売り上げ及び当日集められた寄付金を合わせると、トゥギャザー・フォー・3.11を通じて被災地に送られる寄付総額は、昨年をやや上回る約5500ドルとなった。



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