【21年春夏ミラノ・コレクション】デジタル発表する若手デザイナー 植物や大地が背景に

2020/09/30 11:00 更新


 デジタルで発表する若手デザイナーの動画が明解だ。伝えたいことだけをシンプルに映像に落とし込んでいる。中でも植物や大地、空を背景にした動画が目を引く。

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 南アフリカ・ケープタウンで活動するシンディソ・クマロは、テキスタイルを得意とするデザイナー。広い草原や大地を背景に、服の色柄や素材に焦点を合わせた動画を撮影した。ピンクの小花柄が浮かび上がる生地は、ギャザーを入れたミニドレスに。胸元を大きく覆う襟には、ぼそぼそとしたフリンジやフリルが飾られる。ギャザードレスとジャケットのセットアップには白いソックス。子供服のような愛らしい服だが、自然体の女性が身にまとうとヘルシーで穏やかな雰囲気になる。20年度LVMHヤングファッションデザイナープライズでファイナリストとなった女性デザイナーが醸し出す空気が感じられた。

シンディソ・クマロ

 ミラノで発表を続けるヴィヴェッタは、真っ白なスタジオに素朴な野草や花を飾って、魚眼レンズで新作を撮影した。白とグリーンのコントラストのなか、色とりどりの花や昆虫のビジューを飾ったミニドレスやTシャツをアップで見せた。小さなレンズの中に詰まったキッチュな自然と、自由に舞うモデル。楽しいムードが飛び出すイメージだ。白いブラウスとショーツのセットアップ、白い丸襟ブラウスとキャミソールなどピュアな白が鮮やか。

ヴィヴェッタ

(青木規子)



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