18~19年秋冬のレディスアウターは、ボアコートがトレンドの一角を占めそうだ。今秋冬を代表するヒット商品の一つだが、シルエットや丈を変え、まだまだ広がる気配だ。
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18-19年秋冬に向けたテキスタイルは引き続き、毛足のあるものがあふれている。モード感がありながら、肌触りや着心地の良いテキスタイルへのニーズが高まっていることが背景にある。代表がフェイクファーだが、18-19年秋冬に向けては、ヘアリーな毛足から、羊やプードルのように、もこもことした毛並みに向かっている。百貨店アパレルが主力の瀧定名古屋もボアが有力とみて、ウール混紡糸でナチュラルな表情のボアなどバリエーションを増やした。
セレクトショップやSPA(製造小売業)を中心にレザー、毛皮製品ODM(相手先ブランドによる設計・生産)を手掛けるCKJでも、ボアを使ったアウターの引き合いが強い。同社は17~18年秋冬物で、フェイクスエードを表に使った80センチ丈のフード付きコートやノーカラーのボアコートなどがヒットし、前年を大きく上回る2万8000枚を売り上げた。
18~19年秋冬は「そろそろトレンドが終息するかもしれない」という懸念もあったが、前シーズンと異なるデザインで提案したところ、引き続き関心が高く、ヤングからミセスまで様々なブランドと商談が進んでいる。
特に引き合いが多いのは、ボアを表にしたビッグシルエットのコクーンコートやライダーズ。ビッグシルエットはコクーンタイプで、シルエットがきれいに出るよう、裏にフェイクスエードを貼り合わせたタイプが好まれた。同社は、毛皮の縫製工場を使用しており、突き合わせのリンキングによる仕立ての美しさや、高いボンディング技術による柔らかい仕上がりも評価されている。