【ニューヨーク=杉本佳子通信員】20~21年秋冬ニューヨーク・メンズコレクションは、今まで以上に参加ブランドが減り、ショーよりプレゼンテーションが中心になっている。
【関連記事】もうすぐ始まる20~21年秋冬レディスコレクションの見どころを紹介
10年間ニューヨークでショーを続けているNハリウッドは、04年にスタートした「Nハリウッド・コンパイル」の新作を発表した。クラシックな要素をベースにフォーマルを再解釈した、クリーンで都会的なコレクションだ。
会場は1873年に建てられた劇場。音楽家、常田大希が奏でる厳かなチェロの音色が響く中、黒の服が次々登場する。黒以外は胸元にのぞかせた白のシャツ、後半にオリーブグリーン、グレー、くすんだブルーを少し加えたくらい。ジャケットもコートも丸い肩からすとんと落ちる、ルーミーなシルエットがポイントだ。着心地が良さそうで、それでいてモード感のある洗練された服が並ぶ。
中わたで張りを出したコートやノースリーブのトップもプロポーションがモダンで美しい。フォーマルを意識しつつ、素材とディテールはアウトドアの要素をふんだんに散りばめる。「プリマロフト」を封入したナイロンストレッチタフタは軽量で保湿性が高い。コットン・ポリエステル天じくとベルベットの間にはウレタンをボンディングし、程よい張りを出しながらカットオフ仕様にした。ディテールは同色のパイピングと大きなアウトポケットが目立つ。
(写真=Satoshi Motoda)
◆続きは繊研新聞・電子版で