18年春夏プラダ 漫画とスポーツのミックス

2017/06/20 04:30 更新


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 【ミラノ、小笠原拓郎】18年春夏ミラノ・メンズコレクションは、従来より開催期間が一日短縮されるなど、ロンドンに続きメンズ単体のコレクションとして正念場を迎えている。

 グッチやボッテガ・ヴェネタがレディスの時期にメンズも見せるようになったほか、デザイナー交代により発表を見合わせたジル・サンダーなど、これまでのミラノの中心ブランドがショーを行わない。主催者は、若手デザイナーの招待などで日程を埋める努力をしているが、注目株が多数集まるということはなく、全日程を充実させるのが難しくなっている。

 考えてみれば、ミラノ・メンズコレクションに参加するほとんどのブランドが、80~90年代には既にあったものだ。産地を背景とする業界構造上、インディペンデントなデザイナーが起業するというよりも、工場背景のあるブランドのデザイナーに就任することの方が多い。このため、ロンドンほど新人が登場することはなく、新陳代謝も進まない。このことが、ミラノ全体の地盤沈下を招いている。新デザイナー起用でリニューアルするブランドも多いが、結果が出るのは数シーズン先のこと。今は、ちょうどその過渡期にある。


プラダ スポーツとクラシック、アニメプリント

 注目ブランドが減っているミラノ・メンズでは、どうしてもプラダへの期待がより高まってしまう。ここ数シーズンのプラダは、ストレートに一つのアイデアでコレクションを作ってくる。レディスの18年プレスプリングコレクションショーを別途開催したことから、全てメンズのルックだ。

 袖を思い切りたくし上げて着るショートブルゾンと、裾を面ファスナーで絞ったスポーツパンツのセットアップがアイコン的なスタイルだ。ブルゾンやセーターなどトップは、パンツにタックインして着る。ボトムはクロップト丈か恥ずかしいほど極端に短いショートパンツ。赤や黒のナイロンのセットアップはミニマルで90年代のプラダスポーツにも共通するラインだが、そこにクラシックな素材をミックスするあたりが面白い。

 グレーヘリンボーンのウールコートやヘリンボーンのパンツといったアイテムは、フラッシュカラーのアイテムと合わせることでクラシックとも単なるスポーツとも違う見え方になる。加えて、ショー会場の壁に描かれた漫画のコマ割りが、そのまま、シャツやコート、バッグにプリントされる。

 クリーンな色のコントラスト、スポーツとクラシックのプラダ風ミックス、アニメプリント。そのすべてがここ数シーズンのトレンドの要素ではあるのだが、どこか予定調和のように感じてしまう。ミウッチャ・プラダには、予定調和を裏切る新しい何かを期待しているのだが。


(写真=catwalking.com)


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