【パリ=小笠原拓郎、青木規子】18年春夏パリ・コレクションでは、前シーズンに続いて宮廷服を思わせるクラシックなスタイルやレトロなムードが特徴となった。そこに未来的な要素を加えたり、レイヤードを取り入れることで今シーズンらしさを表現している。
(写真=大原広和)
ルイ・ヴィトンはルーブル美術館内の一般公開されていない空間をショー会場に選んだ。石垣のような壁に包まれた空間は、かつてフィリップ2世の城の礎だったもの。そこに登場するのは、宮廷服のようなブロケードや刺繍のコートスタイル。18世紀の貴族からイメージしたスタイルにニコラ・ジェスキエールらしいフューチャーイメージが重なり合う。
ぺらぺらのショートパンツと重厚な宮廷服が重なり、ジャージーのボーダーストライプのトップや映画のポスターをプリントしたTシャツと組み合わせる。ジョーゼットのブラウスにベストを重ね、変形のブラトップのようなアイテムがレイヤードスタイルを作る。
足元は厚底のスポーティーなスニーカー。スクエアなバッグやラバーボンディングのバッグがアクセントとなった。



ミュウミュウは、前シーズンに続きレトロなムードのコレクション。ジグザグに切り替えたニットベストにグレーのチェックのクロップトパンツ、タータンチェックのウールベストにはショートパンツとハイソックスを合わせてガーリーさを漂わせる。レースのフラワードレスにニットベストが透けて見え、スパンコールドレスにオーガンディドレスを重ねるなど、レイヤードも多い。
レースやプリントのシャツにストラップドレスを重ね着するのもキールック。手描きのようなチェックに花を重ねたレザーコートなど、レトロな柄の組み合わせが利いている。


