18~19秋冬ロンドンコレクション J・W・アンダーソン

2018/02/20 04:30 更新


 【ロンドン=小笠原拓郎、若月美奈通信員】18~19年秋冬ロンドン・コレクションは、ロンドンをけん引してきた若手~老舗ブランドのショーが相次いだ。ロンドンの若手注目株の新作とともに、クリストファー・ベイリー最後のショーとなるバーバリーに注目が集まった。はたして、新しいマーケットを刺激するロンドンの若手ブランドの力はいかに。そしてバーバリーのクリエイションとビジネスはどこへ向かうのか。

(写真=catwalking.com)

【関連記事】「ジェイ・ダブリュー・アンダーソン」2018~19年秋冬ロンドン・コレクション【ルック一覧】

 ジェイ・ダブリュー・アンダーソンは初めて、レディスとメンズを一緒に見せた。とはいえ、総ルック数は49体と前回より若干増えただけ。この間、メンズとレディスを一緒に見せるショーが増えているが、ルック数が多すぎてコレクション全体の緊張感が最後まで維持できないショーは多い。そんなことも考慮したのであろう。メンズは12ルックと抑えている。

 秋冬は、前回の素朴なイメージをベースにしながら色で変化を作り出した。ジャージー、ニット、サテン、楊柳、しわ加工といった素材をベースに、ベージュやカーキのナチュラルカラーにグラデーションカラーで変化させる。ジョナサンの持つミニマルな空気をベースにしながら低い位置にポイントを置いたデザインは健在。ハンカチーフヘムスカートはその先端に金属を留め付け布に動きを作り、すっきりとした上半身に対してウエスト下からボウ飾りやプリーツで動きを出す。

 メンズはローライズに見える股下が長めのストレートパンツが基本。ヘムをフリンジのように編んだセーターやトロンプルイユのネクタイ飾りのセーターといったトップを合わせた。

 前回、ジョナサンらしいシンプルな中に秘めた強さを感じたが、今回はそこまでのインパクトは感じられなかった。メンズは型数を絞り込みストリートの気分を強調したことで、ビジネス的には売りやすくなったかもしれない。しかし、メンズとレディスを一緒に見せて、その共通する世界でインパクトのあるショーになるか否かは、ブランドによって異なる。ジェイ・ダブリュー・アンダーソンの場合、それぞれの世界を凝縮して見せたほうがインパクトを与えるように思えるのだが。

ジェイ・ダブリュー・アンダーソン
ジェイ・ダブリュー・アンダーソン

> 続きは繊研新聞の本紙・電子版で

18年春夏繊研レディストレンドセミナーはこちら



この記事に関連する記事