【パリ=小笠原拓郎】オートクチュール時期にコレクションを発表するブランドはここ数年の間にじわじわと増えた。17~18年秋冬はジュエリーを含めると5日間の会期となっている。中国や韓国などアジアの若手ブランドやニューヨークの実力派ブランドが参加してクチュール日程は充実している。
(写真=catwalking.com)
ニューヨークからパリに発表の場を移したロダルテが、その実力を生かした美しいコレクションを見せた。レースやチュールの繊細な素材にフリルを重ねラッフルを流す。フェザーとメタル刺繍のドレスやドットを重ねたティアードドレスなど、薄く透明感のある生地で軽やかな動きを作る。そこにレザーのミドリフライダーズジャケットやバイカーパンツでコントラストを作る。キルティングを入れたレザーとは対照的なパールを刺繍して、バイカースタイルをエレガントに変化させる。
モデルたちが持つのはたっぷりのボリュームのカスミソウ。ヘッドピースやケープに束ね、チュールドレスにも繊細なカスミソウが刺繍で描かれる。ロダルテ特有のゴシックとバイクと少女趣味の世界が存分に発揮されたコレクション。そのイノセントな空気感が静かにパリに花開いた。
ロダルテ