「ゼニア」がカスタマイズツールを本格始動 全コレクションに今後拡大

2023/05/22 06:28 更新


ミラノの旗艦店では「ゼニア・エックス」を大型スクリーンで見せた

 【ミラノ=高橋恵通信員】「ゼニア」は、デジタルエコシステムでカスタマイズに対応するツール「ゼニア・エックス」を本格始動した。最先端の3Dスタイルコンフィギュレーターを備え、シルエットや色、サイズ、素材、スタイリングなど、顧客一人ひとりのニーズに対応できる。ラグジュアリーレジャーウェアから開始し、2300通りのパーソナライズが可能。4週間で納品する。今後、他のコレクションにも拡大し、490億通りの商品を提供可能という。

 同ブランドでは既に、スタイルアドバイザーが顧客それぞれに合ったスタイル画像をSMSやメール、SNSなどを通じて送る1対1のデジタルカスタマーサービスを提供しており、それを通じた売り上げは正価販売高の45%を占める。それにメイド・トゥ・メジャーの機能を加えることで、さらに最適なスタイリングを提案する。

 エドアルド・ゼニアマーケティング・デジタル・サステイナビリティチーフは、ゼニア・エックスについて「最新の技術を用いて実店舗とデジタルチャネルを橋渡しするサービス。テクノロジーは生活を便利で快適なものにしてくれるという意味でラグジュアリーだ。最高水準の1対1のサービスにおけるデジタルへの取り組みは、単なる販売チャネルにとどまらずさらに大きな意義があり、独自のデジタル体験という視点は新たな意味を与えるはずだ。ラグジュアリー・サービスの意味を書き替えるだろう」と話した。「メード・トゥ・メジャーの売り上げは、全体の1割を占めており、今回のサービス導入によりさらに成長する見込み」とした。

 ゼニア・エックスは4月のミラノ・デザインウィーク中にモンテナポレオーネ通りの旗艦店で開始し、続いて世界の主要店舗でも発表した。今年末までにテーラーリングを始め、24年中には個人のデバイスで公式サイトから、コレクションのあらゆるルックをカスタマイズできる。

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