YKKとYKKスナップファスナーは学生を対象にしたファッションコンテスト「第22回YKKファスニングアワード」のファッションショーと授賞式を都内で開いた。グランプリは、アパレル部門が名古屋モード学園の松井基拡さん、ファッショングッズ部門は文化服装学院の鄭振甫さんが受賞した。
応募総数は67校から過去最多の8582点(アパレル部門7251点、ファッショングッズ部門1331点)。応募作品の中からグランプリ各部門1点(賞金100万円)、優秀賞各部門1点(20万円)、特別賞各部門2点(10万円)を選んだ。
アパレル部門グランプリの松井さんの作品は、金属ファスナー「エバーブライト」の特徴を生かしたリアルクローズを作り上げた。ファスナーをサークル状に縫製する丁寧な物作りとエイジレスなデザイン、ファスナーを取り外すと着る人を美しく変化させる表現が「今までのグランプリにはなかったもので、これからのYKKファスニングアワードに変化をもたらす」と評価された。
ファッショングッズ部門で2年連続のグランプリとなった鄭さんの作品は、ガラスの建築のような外観をデザインに落とし込みながら、物を守るカバンとして成立させた。「2年連続のグランプリ受賞は初。仕事がとても綺麗でクオリティが高すぎる」と評価された。
今回のコンテストは3年ぶりにリアルで開催。YKKの大谷裕明社長は「コロナ下でも何とかコンテストを継続してきたことで今回の応募は8000点を超える過去最多となった。関係するすべての人に感謝したい。今後もファッション業界の発展に少しでも貢献するために必ず毎年開催する」と語った。