東京・高円寺で雑貨を中心に古着やレトルト食品のほか、オリジナル商品も並ぶショップ「ウィムジカル」を運営するツノカワファームの角川昌弘代表。コロナ禍の初期、海外に移住した知人の店を居抜きで借りてスタートした。同店は異質なモノを融合し、新たな価値を生み出す角川氏の多彩な活動の集大成のような品揃えになっている。
カレー好きが高じて店内にはマニアックな専門店にしか置いていないカレーのレトルトや香辛料を販売している。カレーを切り口にしたオリジナルブランド「カリーメイソン」のTシャツの販売やカレー店のプロデュース、オリジナルの缶詰「バターキーマ」を開発するなど、どっぷりハマっている。今後は「サウナとカレーを結びつける取り組みなど食との相乗効果を追求する」という。
角川代表は元々、大手セレクトショップで雑貨の仕入れ・開発を担当していた。これまでも古着をリメイクしたクッション、バンダナ柄や迷彩柄の座布団や、背負子かごのひものストラップ、東京・下町のオビツ製作所の「オビツキューピー」の人形を大手企業で仕掛けたりしてきた。「自分だけの土俵で勝負したい」とモノや人、産業までアップサイクルすることで、ありそうでなかった商品開発で市場のすき間を突く。
自店用に仕入れる商品は他でほとんど販売していないものが多い。
広島の帆布バッグ「シルバー」をはじめ、富山の「KAKI」の折りたためるイスとテーブルなど。古着もスタイリストをしている知人のマニアックな商品でニッチな世界を深掘りしている。