婦人靴の製造小売り業態「オリエンタルトラフィック」を運営するダブルエー(東京、肖俊偉社長)は今秋から、自社企画のスニーカーを本格化する。今期(20年1月期)は、国内の既存店売り上げが前年超えで推移、アジア市場も中国とマカオに初出店するなど順調に伸ばし、連結売上高は前期比14.5%増の146億3100万円を見込む。
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11月1日に東証マザーズに上場を予定する同社は、海外の実店舗とEC、国内EC、扱い商品群の拡大の3軸で収益力を高めていく。国内事業は、直営店99店(アウトレット9店含む)とEC7店(ECモール含む)を運営する。年間10店前後を出店し、販売力、商品企画力と売れ筋を切らさない生産・流通体制を強みに高成長を続けている。前期の在庫回転率は7.9で「アパレルのSPA(製造小売業)業態を上回る」(肖社長)仕組みを作り上げている。国内ECは売り上げ比率で11%を占め、年率30~40%伸びている。
国内外合わせた年間販売数は約290万足。うち80%が木型を引き継ぐ定番品だ。
商品群は、パンプスを含むデイリーシューズのほか、リクルート、レイン、パーティーなど用途別に豊富に揃える。スニーカーは「完成度の高いソールを作ることが難しい」ことから自社企画を控えていたが、中国のメーカーで腕の良いビジネスパートナーが見つかった。今夏に1型出したスポーツサンダルは、高価格帯の7500円で5万足が売れたという。今秋はスニーカー1型を販売、20年春以降に「ソールの型数を増やして攻めていきたい」という。
海外の直営店数は香港19、台湾10、上海1、マカオ1。香港は日本から進出する小売業態で最多の店舗数となったという。現地に持つ連結子会社の前期の売上高は16億8300万円。中国は、16年4月にECモール天猫店に出店して軌道に乗った。
売上高以外の今期連結業績予想は、営業利益が前期比56.6%増の18億1300万円、経常利益が55%増の18億2900万円、純利益が58.7%増の12億2100万円。