ダブルエーがさらなる成長戦略、業容の拡大へ

2024/08/16 18:35 更新


「オリエンタルトラフィック」ではこの間、バッグの品揃えも拡大している(24年秋冬向け展示会から)

 婦人靴の製造小売業ダブルエー(東京)は、さらなる成長に向けた経営戦略に取り組む。19年11月に東京証券取引所マザーズに上場して以来、M&A(企業の合併・買収)によって業容を拡大してきた。コロナ禍と大幅な円安で、利益面は期待通りには進んでいなかったが、「円安が一段落したことを機に攻めていく」(肖俊偉社長)考え。

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 主軸は、若い女性が主対象の自社ブランド「オリエンタルトラフィック」だ。この業態を成長させつつ、経営不振に陥っていた卑弥呼を20年に、婦人服のミッシュマッシュを23年に子会社化し、ともに黒字に転換させた。24年1月期の連結決算は過去最高。しかし、オリエンタルトラフィックは全て海外生産の業態のため、急激な円安の進行で利益は計画を下回った。その影響が「株価にも表れた」点が懸念の一つだったが、昨年の株式分割以降、「若い方の投資も増えてきた」ため、さらに「様々な方に興味を持ってもらえるよう、事業の幅を広げる」方向にかじを切る。婦人靴に限らず、アイテムやブランドの導入を多方面で検討中だ。

 25年1月期の業績も前年を上回るペースで推移しており、さらなる株式分割と株主優待の拡充を決めた。600株以上を保有する株主には、卑弥呼のECで商品券(税込み4万円以内)の優待を加えるなど、自社製品に触れてもらう機会を増やし、ブランド認知・企業価値の向上につなげる。

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