DtoC(消費者直販)ブランドがSNSで、顧客の過度な要求をはっきり断る投稿を見かけることが増えた。迷惑行為が続いた場合は客の利用を停止すると警告する。
迷惑行為の実態を聞くと、営業時間外の対応を求められたり、常識を超える補償を要求してきたり、執拗(しつよう)な連絡を受けたりするケースが増えているという。100回以上の着信があったという話もある。
ブランドが成長するにつれ、SNSでリーチする客層が広がったことが背景にある。客と距離が近いビジネスモデルのため、ブランドと客の境目があいまいになる人もいるのだろう。ブランド側は「もちろんお客さんは大切。でも、スタッフがいるからこそ会社が成り立つ。スタッフが安心して働ける環境を整えることが最優先」と話す。
カスタマーハラスメント対策が義務化され、大手企業では方針の公表や店頭ポスターでの啓発が広がる。一方DtoCブランドの対策は手薄で、客と距離が近いからこそ、過度な要求を受けやすい側面がある。「ここから先は応えられない」という明確な線引きは、ブランドを長く続けるためにも必要だ。
(金)
