ヤマニの中澤貞充社長から、今春に掲載された「私のビジネス日記帳」で話さなかった大事なことを話したいというのでうかがった。ヤマニにとってブランドビジネスを伸ばしてきた要でもある岡藤正広伊藤忠商事会長との関係だった。
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83年ごろ中澤氏はOEM(相手先ブランドによる生産)が中心だったヤマニでブランドビジネスを拡大したいと大阪の伊藤忠を飛び込みで訪問。「ダンヒル」をやらせてほしいと頼んで断られた。近くでそのやり取りを聞いていた岡藤氏に声を掛けられ、喫茶店で中澤氏の思いを聞いてくれたという。
1カ月後、岡藤氏から連絡があり、伊藤忠との最初の仕事、英国ブランドの「チェスターバリー」のベルトのライセンス事業が決まった。以後「トラサルディ」など多くのライセンス供与を受け、バッグなどにも事業を広げた。岡藤氏とはその後10年以上、部下だった諸藤雅浩デサント取締役副社長とも親密な付き合いがあった。還暦の時も岡藤氏からお祝いのビデオメッセージが届いた。
飛び込み営業で伊藤忠との関係が密になり、今のヤマニの成長につながった。人脈が事業の拡大に寄与した好例だと感じた。
(武)
