大型連休もほぼ終わりだが、会社勤めの知人は昭和の日から12連休だそうだ。何ともうらやましい限りだが、当人いわく、ガソリンを使うのも気が引けるという理由で遠出はせず、自宅でゆっくり過ごしたそうだ。
震災、コロナ禍、戦争…わずか約15年の間に私たちは、歴史の教科書に書き込まれるような出来事をいくつも経験した。「令和のオイルショック」と言われる今回の石油を巡る混乱も、現時点でどれほど長期化・深刻化するのか見通せないが、後々ターニングポイントとして記憶されるかもしれない。
第2次トランプ政権発足で米国はパリ協定を離脱し、化石燃料への回帰を鮮明にした。環境政策をリードしてきた欧州は、いったん決めたガソリン車規制を昨年12月に緩和させた。世界の気候変動対策は時計の針が逆回転しだしたかのようだったが、足元の石油危機は地政学リスクという側面からこれを再び前に進める契機になるのだろうか。
繊維を巡っては人口増加とグローバルサウスの経済成長によって、今後、世界的に需要が増すとみられる。だが、このまま石油依存で合繊を増やし続けることも、土地に負荷がかかる天然繊維の生産量を伸ばすことも限界に来ている。令和のオイルショックは、私たちが先送りしてきた課題に正面から向き合う時だと警鐘を鳴らしているのかもしれない。
