《視点》変わる制服

2025/12/02 06:23 更新NEW!


 厚生労働省が24年に行った新卒就職者の離職状況調査によると、宿泊・サービス業の3年以内の離職率は大卒約57%、高卒約65%。全産業平均の大卒約35%を大きく上回る。

 採用難が深刻なパーラー業界では、若者の定着率向上を狙い、制服を見直す動きが目立つ。

 パーラー従業員の制服は、シャツにネクタイやスカーフとベスト、男性はスラックス、女性は短めのスカートが多い。大手チェーンM社の東日本カンパニーは、社内に新制服開発プロジェクトを発足し、1年半かけて全社員の声を集めて個性や多様性を尊重した制服を企画。ネクタイをなくしてスカーフや靴、靴下は自由に選べる制服を導入し、髪型やネイルの規制を廃止した。

 北関東と九州中心に出店するD社は創業30周年を機に、10種類から選べるパーカとTシャツを採用した。ボトムと靴は自由。時代感覚を反映した普段着感覚の制服の広がりに、今後も注目したい。

(陽)



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