記者が無店舗業界も担当し始めた頃、たまたま自宅に水の訪問販売がやって来た。買う気は全くなかったが、具体的にどんなビジネスをしているのか気になって招き入れた。
色々と勉強させてもらえたわけだが、「買わない」と意志表示しても簡単には帰ってくれない。プレッシャーをプンプン感じたし、軽い気持ちで応じたこともよろしくなかったと反省した。
そう言えば、接客力に定評のあるセレクト店が最近の若手について「商品を買ってもらうために背中を押すフィニッシュの作業が弱い」と漏らしていた。
接客は相手に応じて様々なプロセスが必要だし、その過程でいかに気持ち良く互いの距離を詰めるのかがまず大切だ。信頼されれば購入に至りやすいが、それでも迷う客はいる。いかに、あと一押しするのかは容易ではない。
ECが広がったからこそ、実店舗で接客をする売り手の役割はますます重要になる。それを担う若い人たちには、ついグラッと来るキラーワードを磨いてほしい。ちなみに記者は「迷うぐらいなら買った方が後悔しませんよ」に、どうも弱い。
(畔)
