7月に「ティファニー」、9月に「カルティエ」と銀座にアジア最大規模の大型店がオープンした。ともに同エリアには路面を含め複数店があり、銀座のドミナント戦略が進んでいる。一方、「ブルガリ」や「ヴァンクリーフ&アーペル」は現在、都内で大規模な展覧会を開催している。ほかにも、「ショーメ」が大阪万博のフランス館で企画展を開くなど、夏から秋にかけて、ジュエラー関連のイベントが盛りだくさんとなっている。
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数年前まで、外資の大きな投資はまず中国でという時期が続き、〝ジャパンパッシング〟とささやかれていた。それを思うと、再び日本への投資が活発化してきたのかとも感じる。中国の景気低迷や、年々高まるカントリーリスクの影響があるのだろう。
日本も好景気とはいえないが、株高を背景に富裕層の消費は活発だ。銀座のようにグローバルに発信できるエリアも醸成されてきた。今後の政治・経済の動向は不透明だが、市場として再評価されつつある良い風向きなのかもしれない。
(維)