《めてみみ》アジアのハブ

2025/11/17 06:24 更新NEW!


 10月から新シーズンが始まったプロバスケットボールリーグ「Bリーグ」が盛り上がっている。年に何度か会場に足を運んでおり、早いゲーム展開、迫力あるダンクシュートなどのプレーが魅力だが、会場の雰囲気もいい。DJによる実況、チア、大型モニターや光を使った演出に圧倒される。

 これが来シーズンからさらにレベルアップしそうだ。来年スタートする新たなトップリーグは、エンターテインメント性を備えた大型アリーナの整備が必須になる。ららアリーナ東京ベイ(千葉ジェッツ)、ハピネスアリーナ(長崎ヴェルカ)などすでに全国で運用が始まっている。

 Bリーグのアジア戦略もユニークだ。特別出場枠を設けることで各国のスター選手や有能な若手をリーグに集め、バスケットボール競技におけるアジアのハブとして機能している。またフィリピン、台湾、中国、韓国などで放映権ビジネスが成立しているほか、日本への観戦ツアーもある。

 改めて考えてみると、日本の服飾学校にはアジアの優秀な留学生が集まっており、日本が繊維ファッションビジネスのアジアのハブになれる可能性がある。だが、卒業後の活躍の場が十分に提供されているだろうか。テキスタイル産業も、アジアとの共創で生きる道もある。アリーナの熱狂に浸りつつ、ビジネスのヒントを考えてみたい。



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