《視点》下剋上

2024/11/20 06:23 更新


 今年100歳を迎えた甲子園球場は野球だけでなく、アメフトの聖地でもある。毎年12月の第3日曜日には学生アメフト日本一を決める甲子園ボウルが開かれる。今年で79回目となる同大会は今回から東西対決の概念を無くし、全国各地のリーグ優勝校と関東、関西の成績上位3校による全国トーナメントの決勝戦となった。

 これにより関東と関西に限られるが、リーグ優勝校でない大学に「下剋上(げこくじょう)」の可能性が生まれた。下剋上は、もともと戦国時代に下位の者が上位の者を打ち破ることを意味した。スポーツでは今年のプロ野球のDeNAのように、下位チームが強豪を打ち破る瞬間は観客にとって忘れられないものとなる。

 ビジネスの世界では、新興企業が大企業に挑み、革新的なアイデアや技術で市場を席巻することがある。少数で始めたスタートアップが急成長を見せることも珍しくない。その成功物語は、多くの人に夢と希望を与える。デジタル化が進み、変化の激しい時代。ファッション業界にもそうした例が現れることを期待する。

(樹)



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