77歳の母は、ファッションECのヘビーユーザーだ。数年前に、いわゆる経理のおばさんを引退してからは、より安価に楽しめるユーズドサイトも利用している。ところが最近、愛用していたECモールの一つから、クレジットカードに不正の疑いがあると通知を受け、利用が停止された。
カード会社に問い合わせると、異常は無いようで、他のモールでは問題なく使えるという。そのECモールのコールセンターにその旨伝えたが、ブロックされた原因は不明であり、他のカードでないと利用の再開は難しいとのこと。「新しくカードを作ったり、登録するのも面倒だし、他で買おうかしら」とぼやいていた。本当に何らかの個人情報が流出し、不正があったのかもしれないが、原因不明なだけにもやもやが残る。
カードの不正利用の急増は今、通販業界全体の大きな課題だ。このため、各社セキュリティーを強化した結果、一部不正でないものも機械的に弾いてしまうと耳にしたことがある。それはある程度しようがないが、その後のフォロー次第では顧客を逃してしまう。対応が難しい問題だなと感じた一件だった。
(維)