《視点》「人生100年時代」を生きる

2023/09/28 06:23 更新


 少し前だが、大手小売りがブランド主導で「ライフデザイン講座」を開いた。全国の店長を集めた会議でファイナンシャルプランナーに金融リテラシーを学び、人生設計を考えるものだ。

 そのブランドはヤング市場を強みにする同社が、既存ブランドを卒業した客やキャリアを重ねた販売員の受け皿を作る目的で立ち上げた。このため、販売員が培ってきた経験を土台に、さらに活躍できるようなスキルを身に付ける教育を、マネジャー中心に推進してきた。だが、マネジャーいわく、「『人生100年時代』を生きていく知識をもっと教えてあげたいと思った」。

 不安定で不確実、複雑であいまいなVUCA時代とも言われる今、企業や政府に頼りきりなのは心もとない。資産形成は万が一の備えになるだけではなく、理想とする人生を実現するためにも必要。そうした前提の上で、金融リテラシーをまずは学ぶ機会を作った。

 業務やキャリアアップに限らない知識の共有は、優秀な人材の流出を招きかねないが、半面、その企業で働く価値を高める要素にもなるかもしれない。

(麻)



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