《視点》それでいいの?

2020/10/15 06:23 更新


 あるインポーターの役員との雑談で、インスタライブなどを通じた商品紹介の話になった。ブランドや商品の特徴、着回し方など「いまだにモノの話ばかりしていることに違和感がある」という。私も同じような感覚だった。コロナ禍で消費者のマインドは変わっただろうし、買うモノを選別する意識はより厳しくなっているだろうけど、売り出し方はあまり変わらない。デザイン、機能、価格といったモノ軸の情報で、本質的な価値は伝わるのかな、と。

 前出の役員が強調したのは「丁寧に伝える」こと。丁寧にモノの特徴を伝える、という意味ではない。モノの特徴は基礎情報として伝えつつ、そのモノを使っている自分や、その時の場面の心地良いイメージを少しでも膨らませることができるような情緒的価値も織り交ぜながら、丁寧に伝えるという意味だ。

 そのインポーターはそんな考え方で自社ECの運営を始めた。その中で、新作のダッフルバッグを紹介したところ、大型のサイズも含めて数百点が2日間で完売。少量とはいえ、コロナ禍で旅行できない状況だったにもかかわらず、「このバッグにお気に入りの荷物を詰め込んでどこかに出かけたい」と思わせるようなイメージビジュアル、テキストを意識して組み合わせ、成果を出した。

(嗣)


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