大手ECサイトは7日から年末商戦「サイバーマンデー」を開始した。ファッション分野では特別会員向けの自宅試着サービスの利用促進を進める。数十万種の商品を対象にボタン一つで自宅に居ながらにして便利に買い物ができる。手間を省いた買い物で、余った時間を有効活用することはできる。しかし、その時々の季節を感じながら街を歩き、店の雰囲気を楽しみ、店員のプロとしての感性に触れることは、ネット販売では得られない。
最近、都内や地方都市で催事形態の販売が注目されている。巨大なディスプレーを会場に設置し、普段目にすることのないジュエリーやアクセサリー、ラグジュアリーなアパレルを揃えて集客する催事がある。会期中の売り上げも3日間で約1億円と上々だ。主催者は「シンボル的なものや非日常的な場所に人は魅力を感じて集まる」と言う。都内でもファッションや食品、フィットネスを複合したイベント型の野外催事を開催し、多くの来場者を集める事例がある。この主催者は「リアル店舗でしかできないコンテンツ型の新しい催事のあり方を示した」としている。
ECの利便性が進展する一方で、消費者はリアルな体験を通じた〝購買の楽しみ方〟を求めている。
(民)