愛知県は製造業が多く外国人労働者も目立つ。ブラジルやフィリピンの食材店がやや元気をなくす一方、じわじわと増えていると感じるのが中国食品店。調味料や食材が中心で日本人が欲しいものは少ない。「工場で働いている人が来るから店を開いた」という。価格が抑えられている気もする。故郷の味を求める人には心強い味方だ。知らない銘柄の白酒は高くなく、味も悪くなかった。
コンビニエンスストアの前ではスマートフォンに見入るベトナム人が多い。ベトナムの食材店は見かけないから、彼ら彼女らのコミュニティーがどうなっているのか、どう作られていくのか興味深い。ネパール人はレストランを集会所のように使っていることがある。国によってネットワークの作り方もさまざまで、ベトナム人のスマホはそのツールなのかもしれない。
労働力不足を補うために在留資格の見直し議論が盛んだ。繊維業界は技能実習生をめぐる課題を抱える。外国人労働者のコミュニティーやネットワークと日本社会がどうつながるかが問われている。
(近)