ワークマンがカジュアル専門店業態を9月、ららぽーと立川立飛に出店する。ワークウェアからカジュアル市場に参入するのは興味深い。ライトオン、ジーンズメイト、シーズメンなどカジュアル専門店が事業再構築や業績回復策を模索する、厳しい環境の中での出店だ。
かつてカジュアル専門店はジーンズとNBを軸に、自らを〝ブランドビジネス〟へと格上げする努力をしてきた。しかしブランドは専門店を離れ、独自の自立路線も追求している。逆にワークウェア業界はカジュアル化し、ブランド導入に動いている。「ディッキーズ」はワーク市場で地位を築いている。「リーバイス」のようにワークウェアショップに卸をかけるブランドも出てきた。時代は変化している。
ワークマンは素材開発から取り組み、他社と差別化し成長してきた。今後はワークのオンタイム、オフタイムそれぞれのシーンでの快適性とカッコよさを実現できるかがカギだ。現状、建設業界は好調。インバウンド(訪日外国人)需要も大きい。20年の東京五輪までに新たな業態を確立する時間は十分ある。
(稔)