この春も話題の商業施設の開業が相次いだ。大型連休はにぎわったことだろう。そろそろ開店景気も落ち着いて、その実力が明らかになるころだ。そして、もうすぐ夏休みを前に、オープンが連続するタイミングを迎える。
こうした動きは例年のこと。迎撃することになる競合施設の取り組みも含めて、市場を盛り上げてきた。例えばモノからコトへ、例えばECにない魅力の具体化。テナント揃えや共用部の作り方、使い方など、新施設やそれへの対抗策は、市場や消費者の変化に伴う課題への最新の回答を示している。
しかし、このあと新規開発にブレーキがかかる。建設費が高止まっていることに加えて、テナントが集まらないことなどが顕在化しており、19年度はこれまでと様相が変わりそうだ。
そもそもオーバーストアといわれていたから、それでいいのかもしれない。けれども変化への対応が滞るのは避けたいところではある。
あまりに過酷な競争、買う人も売る人も減る人口減など、ハードルはもちろん高くなっているのだが、それへの対応を含め回答は出し続けたい。
(光)