好調企業・ブランドを見て共通するのは、そこで働いている人が、商品・サービスの提供者である前に、その分野の熱心な愛好者であることだ。
例えば、アウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス」では、トレイルランニング大会「ウルトラトレイル・マウントフジ」にブランドとして特別協賛するだけでなく、社員が運営スタッフとしてレース作りに関わったり、ランナーとして出場したりしている。参加者目線で大会を盛り上げ、現場での気付きを次のレースや商品開発にも生かしている。
キャンプ用品メーカーのスノーピークも、「社員自らがユーザー」という視点に立つ。顧客と寝食を共にするキャンプイベント「スノーピークウェイ」は、社長はじめ社員総出で開催する。夜には参加者とたき火を囲み、朝にはミネストローネをふるまう。
どちらも、それぞれの取り組みを「仕事」としてやっているというより、当事者として関わり、自らも楽しんでいる。まさに「好きこそものの上手なれ」ということだ。
(潤)