毎年この時期になると、ファッション系専門学校などの卒業作品展が開かれる。学校生活の集大成として、1年前から学生が制作に取り組んできたものだ。
記者は何年もの間、様々な学校の卒業作品展を見てきた。産地をはじめとした企業との協業が進んで、演出も凝るなど、作品・ショーの完成度は以前に比べ大きく上がったと思う。見応えがあるものも少なくない。
卒業作品展のフィナーレでは、短時間だが作品を手掛けた学生たちがステージに登場する。満面の笑顔ややり切った感のある表情などが見られるこの瞬間が特に好きだ。新しいスタートを控えた学生を見ると、自身もがんばろう、という新鮮な気持ちにさせられる。
これから社会人になって、たくさんの壁にぶつかり、悩むことも少なくないはず。だが、級友たちと時に笑い、悩み、ぶつかって作り上げた卒業作品展をいつまでも忘れないでいて欲しい。
みんなで協力して輝いた経験には、これからも役に立つ様々なヒントや勇気が詰まっている。(畔)