「プラットフォーマー」がはやりそうだ。様々な技術やサービスなど「プラットフォーム」を提供できる企業のこと。アパレル業界は圧倒的に中小、零細企業が多く、自社でデジタルなどの投資力はない。しかし、ECや、AI(人工知能)技術に対応できなければ、存在そのものが危うくなる。結局、プラットフォーマー企業に頼らざるを得ない。
ECでは、アパレル企業も自らモールを作れれば、プラットフォーマーになりうる。条件を経営者に聞くと、自社サイト比率が高いことと、百万人単位で登録会員がいること。会員が富裕層であれば、大手ECモールとも対抗できる計算だ。AIも同様で、商社では手工業的なOEM(相手先ブランドによる生産)から脱却し、サプライチェーン全体の商圏を確保するデジタル投資に踏み切る。
必要に迫られて、とりあえずECに取り組んだり、AIなどデジタル技術を学ぶ経営者が多かった。今後はどのプラットフォームを選ぶか、もしくは自らプラットフォーマーになれるのかが問題になる。最も大切なことは自社の競争力がどこにあるか、であろう。それを見つけることが実は難しいのだが。(矢)