スポーツメーカーでは今年、大型の旗艦店や新業態店のオープンが目立った。既存のスポーツをする客層とともに、都心部でファッション感度の高い顧客層の獲得を目指している。
しかし、一般のアパレル市場と同様にスポーツメーカーでも今年はウェアの売れ行きが低調だった。シューズは比較的堅調だったが、ウェア類はアスレジャーブームと言われながら総じて振るわなかった。
こうした中でも、あるスポーツメーカーの直営店担当者は「スポーツアパレルは世界的に見ても成長分野。アスレジャーが広がり、ファストファッションも参入し、ラグジュアリー系でもスポーティーな商品を取り入れている」と強調する。
スポーツメーカーはファッション需要を取り込みたい考えだが、一方で競争も激しい。一般のアパレル専門店もスポーティーなウェアを増やしている。顧客拡大に向けて、どうブランディングしていくか。スポーツブランドのイメージを維持しながら機能面だけではない特徴を出していく必要がありそうだ。(茂)