「ヴァレンティノ」 銀座店で限定のコンセプトストア

2018/11/27 12:26 更新


 「ヴァレンティノ」はヴァレンティノ銀座店に、日本とイタリアの美意識を融合させた期間限定のコンセプトストア「ヴァレンティノTKY」をオープンした。12月9日まで。

 融合させたのは、日本独特の「間(ま)」や「わびさび」、イタリアが大切にする空間と古典的な美の調和「ベレッツァ」。クリエイティブディレクターのピエールパオロ・ピッチョーリと元コレットのサラ・アンデルマン氏が協業して、地下1階から4階までの5フロア全てを彩った。

 「日本の美、侘び寂びや不完全さ、はかなさは非常にモダン。西洋の美しさである完全性とは違うものです。園二つを融合させました。日本の間、静寂さやバランスの取れた間の持つ美しさを私のビジョンの中に取り入れました」とピッチョーリ。

 店内には、伝統的な美術品やファッションなどさまざま日本の文化が勢揃い。新しい視点で伝統を再発見するために、多くのアーティストを招き、日本のデザイナーブランドとは協業商品を製作した。「ダブレット」はヴァレンティノのロゴとストリートカルチャーを組み合わせてフーディやTシャツを製作し、「アンダーカバー」は直営店でも人気のポーチにルネサンス絵画とグラフィックを描いた。デニムのクロキとは、デニム地でクラシックなビスポークを作った。

「ダブレット」との協業アイテム
「アンダーカバー」との協業アイテム

 日本の伝統を継承する作家の作品も、店のいたるところに展示されている。村林由貴氏の襖絵、寺井一佑氏の能面、更谷富造氏の漆芸品、箱瀬淳一氏の蒔絵。野口哲哉氏による侍の人形は、表情や動きに現代性があって不思議な魅力を放っている。若手アーティストの宮崎いず美氏の写真も見どころだ。

宮崎いず美氏の作品
マンガキャラクターを描いたロックスタッズのチェーンバッグ
寺井一佑氏の能面
村林由貴氏の襖絵
野口哲哉氏の作品

 各階ごとのコンセプトも楽しい。1階はTKYロッソユニバース、2階はガールズプリントマニアクローゼット、3階はボーイズカモクローゼット、4階はザ・レッドギャラリー。地下1階は、VLTNカワイイルームと題して、漫画やアニメーションに着目した。漫画的要素のアイコンをポイントにしたカプセルコレクションも揃う。

「ヴァレンティノTKY」カプセルコレクション
「VLTN」銀座限定ブラック下駄
「VLTN」銀座限定のキモノや扇子
地下1階には日本の名作漫画が並ぶ


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