トランプ関税の混乱が広がる中、米国市場での値上げなど各企業が対応を迫られつつある。日本からの米国向け輸出や越境ECについても、先行きや制度に対し不透明感が強まっている。
(関税取材班、パリ=松井孝予通信員、ミラノ=高橋恵通信員)
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大手ラグジュアリーブランドの中でいち早く米国市場での値上げを表明したのはエルメス。トランプ関税とは関係なくコスト高、為替を考慮し6、7%の値上げを検討中で、アクセル・デュマCEO(最高経営責任者)は「関税が引き上げられた場合、それに応じて価格を引き上げる」と2月に開かれた24年度決算発表の席で発言した。