【サンフランシスコ=立野啓子通信員】米大手小売業の24年5~7月決算は、25社合計の売上高が前年同期比4.1%増となった。うち18社が増収となったが、決算発表前の8月、住宅産業の低迷で2年近く減収赤字が続いた家具と家庭用品のディスカウントストア、ビッグロッツが連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)を申請、スポーツ専門店のヒベットスポーツが英国のJDスポーツの傘下に入り、24年5~7月から両社の決算発表はない。24年2~4月に引き続きインフレは沈静化しているものの先行き不透明ななか、消費は慎重だ。価格に対して価値のある「バリューの提供」が極めて重要な要素になっている。
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増益となったのは13社。値引き販売が少なく、粗利益の改善で収益力が高まった。うち赤字から黒字に転換した2社は、百貨店のメーシーズとインティメートアパレルのヴィクトリアズシークレット。