米大手小売業24年2~4月決算 27社合計4.4%増収 収益力で企業格差開く

2024/06/18 07:58 更新有料会員限定


 【サンフランシスコ=立野啓子通信員】米大手小売業の24年第1四半期(2~4月)決算は、27社合計の売上高が前年同期比4.4%増となった。増収は16社、減収は11社。純損益は増益11社(うち黒字化2社)、減益10社、赤字が6社。インフレは沈静化しているが高金利が続き、特に低・中所得層の消費が減退している。不透明な経済環境のなか、多くの企業は在庫調整ができており、物流費も減少している。一方で人件費や店舗経費の増加により、収益力が低下しているのが特徴だ。企業間格差が大きく、好調なのは低価格で利便性が高く食品を中心に市場を拡大するウォルマート、生活用品を20~60%オフの価格で提供するオフプライスストア3社、カジュアルウェア専門店だ。

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 2大ディスカウントストアは、食品や健康用品で売り上げを伸ばすウォルマートに対し、ホーム関連やアパレルが中心のターゲットは減収となった。日常品の価格に敏感な低・中所得層向けに、ターゲットは1500アイテムの値引きを、ウォルマートは300のPBの食品と7000の値引き商品を発表している。

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