アーバンリサーチ・ドアーズは18年春夏、レディスでリネンのトップの品番を増やし、8品番9万枚を投入、7月中旬までに8万5000枚を売った。リネンは春夏のトレンドとして長く、リスクもあった素材。前年の販売実績から、主力顧客である40代の女性客にリネンの人気が根強いことを突き止め、あえて品番と仕入れ枚数を増やし、ヒットに結びつけた。
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アーバンリサーチの会員客のうち、女性で多いのが27歳と46歳を中心とした年齢層。このうち、40代の顧客は、郊外SCに店舗が多く、ファミリー層に向けた品揃えのアーバンリサーチ・ドアーズでの買い物が多いとの分析データがあった。この点に着目し、ドアーズでの顧客の買い回り動向を調べた。
この結果、昨年、一昨年と続けて、春夏にドアーズに来店する40代の顧客層は、コットンよりリネンのトップを購入する確率が高いと分かった。そこで春物の立ち上がりから順次投入するブラウスやプルオーバーのバリエーションを増やし、仕入れ量にも奥行きを付けた。
前年春夏は3月末~5月上旬にかけて3品番を投入したが、18年春夏は2月下旬の段階で袖口に変化をつけたプルオーバーを仕掛け、1万3000枚を販売、4月にはドット柄のVネックブラウスも投入し、1万枚売った。5月以降はセール期の値引き販売を見据えて企画した3型を投入した。
元々、アーバンリサーチ・ドアーズは春夏の定番商品としてリネンのトップを毎シーズン企画していたが、今春夏は中心顧客の潜在ニーズに応えた結果、前春夏の4倍以上売れた。今秋冬以降は、他のストア業態にも同様の取り組みを広げる考えだ。
