アーバンリサーチのライフスタイル提案型業態「アーバンリサーチ・ドアーズ」は21年1月期に、日本製のオリジナルアパレルブランドを販売するなど、〝ドアーズらしい〟提案を強化する。既存店の改装も継続し、商品と店舗の両軸でブランド価値を高め、増収を目指す。順調な家具部門では、オリジナル家具で法人・事業主向けにもサービスを開始した。
(小畔能貴)
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20年春夏物から販売を本格化したオリジナルブランドは「ホワイトレーベル・バイ・アーバンリサーチドアーズ」。国内素材を使用した日本製のメンズ、レディスで、品質の高さやトレーサビリティー(履歴管理)が明確な付加価値商品を推していく。
レディスはギザコットンのオックスシャツ(1万1000円)など、メンズは西脇産地で織った高密度ストライプのボタンダウンシャツ(同)のほか、高密度チノのトラウザー(1万4500円)がある。


19年春夏商戦はリネンのロングカーディガン、19~20年秋冬は「グリーンダウンプロジェクト」のリサイクルダウンを使用したショートダウンジャケットなどがヒット。気温やトレンドに左右されないドアーズらしい提案として手応えがあった。今期もホワイトレーベルを含め、独自の切り口を持った商品提案を積極化する。
店舗は新規出店よりも既存店の強化を重視する。3月には大阪で主力店に位置付けるなんばパークス店を改装、店舗面積を約25%増の383平方メートルに拡大し、需要のある家具や雑貨の売り場を倍以上にした。家具や雑貨を他店にない強みとしてアピールする。関東でも同月、主力店のららぽーと豊洲店を改装し、洗練された店作りにした。

強みのワークショップをはじめとしたコト提案もさらに強化する。大阪・南船場のキュレーションスペース「ドアーズハウス」で商品軸の打ち出しを強めるほか、東京の「フォーク&スプーン・アーバンリサーチ・ドアーズ」玉川高島屋S・C店でも、ドアーズハウスのようにコト提案を積極化する。
ドアーズの前期は売上高が前年並み。MDの精度を高め、プロパー消化率が向上して増益となった。期末店舗数は72店(フォーク&スプーン・アーバンリサーチ・ドアーズ3店含む)。部門別ではインテリアなどを伸ばした。
インテリアはオリジナル家具「ボシー」が伸びている。このため、3月には新たにボシーのシリーズ商品(ソファやダイニングテーブルなど)で、法人向け販売なども開始した。