ユニクロは24年のパリ五輪・パラリンピックで、スウェーデン代表選手団が着用する公式ウェアを提供する。軽さや快適さなど機能性を高めつつ、サステイナビリティーに配慮した素材使用を増やした。公式ウェアのために開発した素材や機能の一部は、ユニクロの一般向け商品にも活用する。
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21年の東京大会から公式ウェアを提供している。パリ大会ではスウェーデンの代表選手団にセレモニーや移動時に着用するウェアと五輪の13競技、パラ大会の6競技用ウェアも提供する。東京大会よりアイテム総数を1割減らし、250アイテムを企画した。
生産数量も2割減らし、製造過程で生じるCO2(二酸化炭素)排出量は東京大会より5割削減した。リサイクル素材の使用割合は東京大会の33%から50%に高めた。国内店舗で回収したユニクロ商品の一部をリサイクルしてスウェットトップやTシャツなど16アイテムに使用した。
快適性を高めるため、式典で着用するニットジャケットには無縫製横編み機「ホールガーメント」を使った。汗をかきやすい部分の通気性も高め、縫い目もなくすことで、東京大会で開発したものより軽く、選手の動きを妨げることのない着心地を目指した。
公式ウェア用の素材の一部は一般向けにも使う。吸汗速乾の「ドライEX」は軽さと滑らかさを出すためにハイゲージの生地を開発したが、同じ生地をユニクロのTシャツにも採用した。6月3日からは公式ウェアをベースにした「ユニクロ×スウェーデンアスリートコレクション」を国内の一部店舗で販売する。