「現場第一主義、即断、即決、即実行を実践し、自分の考えをうまく伝えられる」。ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は決算会見で、ユニクロの社長兼COO(最高執行責任者)に塚越大介グループ上席執行役員を抜擢(ばってき)した理由を語った。「これからの指導者として良いと考え、指名した。売り場の人が主役になる経営をやってほしい」と話した。
【関連記事】ファストリ 売上収益10兆円目指す 海外ユニクロ軸に事業拡大
柳井会長に代わって9月にユニクロ社長となった塚越氏は、02年入社の生え抜きで、直近はユニクロのグローバルCEO(最高経営責任者)を務めた。「よく考えて実行し、世界中の(経営)メンバーとともに今からやることを理解している」と柳井会長は評価した。
塚越氏は、今後の成長には「リーダーシップも必要だが、チーム経営を強化し、世界中の地域ごとのお客様に支持されないと成長はない」とする。
柳井会長は「今後もユニクロ会長兼CEO(最高経営責任者)、ファストリ会長兼社長として意思決定と経営執行を担う」と明言し、塚越氏との「役割分担はない。チームで経営者全員が(経営に関することを)全部やる」と強調した。