英国の免税ショッピング廃止か ファッション企業が政府に撤回要請

2020/11/19 06:29 更新有料会員限定


「ポール・スミス」は毎年1500万ポンドの減収になりかねないという(20~21年秋冬パリ・コレクションから)

 英国では今年いっぱいでEU(欧州連合)離脱〝ブレグジット〟への移行期間が終了し、来年1月1日から本格的に新システムが施行される。英国・EU間の貿易交渉が大詰めを迎える今、現行のゼロ関税の維持を求めて様々な業界団体が行動を起こす一方、ファッション関連の団体では、交渉が物別れに終わった時のための準備を促している。

(ロンドン=若月美奈通信員)

 そうした中、もう一つの新システムに対する反対運動が行われている。今年9月、リシ・スナク財務相が発表した海外旅行者への免税ショッピングの廃止計画だ。これまで日本などEU以外からの観光客は、英国内で購入した商品を自国に持ち帰る際、20%のVAT(付加価値税)の払い戻しが受けられる、あるいは空港で免税ショッピングができるシステムとなっているが、それが年内で廃止されるもの。

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