豊島の「ランドループ」 異業種から引き合い増える 堂本剛さんのブランドにも

2023/06/09 10:59 更新


ライフスタイル商材やファッション小物などで引き合いが強い

 豊島の天然由来のプラスチック製品「ランドループ」の引き合いが強まっている。サステイナブル(持続可能な)への意識が社会的に高まる中、汎用性の高い素材として、異業種との取り組みも増えている。

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 ランドループは22年1月に立ち上げた。添加物を使わずに、水蒸気と高速回転するローターで高圧・高温環境を作り、その中でバイオマス原料と植物由来PLA(ポリ乳酸)樹脂やマスクの工程端材など再生原料で作られたPP(ポリプロピレン)などを衝突させて混合溶融させ、バイオマスプラスチックを作る。

 求めるアイテムに応じて、PLAを使った天然由来100%のオーガニックプラスチック、再生原料のPPを使った天然由来51%の再生バイオマスプラスチック、一般的なプラスチック素材よりも環境負荷が低いPPを使った天然由来25%のバイオマスプラスチックの三つから素材を選択できる。

 バイオマス原料には奈良県の吉野杉の端材、青森県のリンゴの木の端材やホタテの貝殻、熊本県のイグサなどを使用する。地方の原料を使うことで地域を活性化していく狙いもある。

 引き合いが強い理由の一つが、小ロットで対応できること。「プラスチックは10トン以上のロットが普通」だが、ランドループは4キログラムの小ロット対応が可能だ。一般的なプラスチックと比べ割高になっても、小物などアイテムによってはその量でも十分に数量が作れる。

 アイテムでは、スプーンや皿、マグカップといったカトラリーなどがある。基本的に長く使えるロングライフデザインが中心だ。また、タレントの堂本剛さんによるオリジナルブランドのサングラスの素材としても採用されている。さらにフィギュアメーカーやホテル業界とも話が進んでいる。

 今後プランターや斜め掛けのショルダーストラップ、水筒ケース、水回り品などを幅広くアイテムを開発していく計画だ。

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