《トップインタビュー2024》東洋紡社長 竹内郁夫氏 未来へ向け研究開発に注力

2024/01/18 12:30 更新有料会員限定


竹内郁夫氏

価値に合う価格を

 ――23年を振り返って。

 23年上期は大幅減益となり、営業利益の通期見通しを150億円から100億円に下げました。要因の一つは交易条件の改善が遅れたこと。22年に原燃料が高騰し、その影響が上期まで続きました。原料価格分はほぼ転嫁出来ましたが、燃料はまだ追い付いていません。転嫁出来る製品とそうでない製品と分かれ、存続にも関わってきます。価値に見合った価格をお願いし、供給責任を果たすためにも適正な利潤を確保していきたい。

 数量減も響きました。コロナ禍で包装フィルムやエレクトロニクス関連の需要が増加しましたが、コロナの落ち着きに伴い需要が減り、在庫調整が済んでいません。一方で環境対応のフィルムは需要が多いです。

 ――24年の展望は。

 原燃料は23年以上に上がることはなく、為替も落ち着いて国内はマイルドな景況感と見ています。生成AI(人工知能)のようなデジタル技術が注目され、カーボンニュートラルや脱炭素の流れが強まっています。当社のバイオプラスチックなどのチャンスが広がりますが、他にも水素関連なども考えています。

この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。

すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!

今すぐ登録する

今すぐ登録する

会員の方はこちらからログイン

関連キーワード電子版購読者限定トップインタビュー



この記事に関連する記事